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健康経営の基礎2026年09年18日 更新

健康経営とは|定義・国の制度・企業が取り組む理由

この記事の結論

健康経営とは、従業員の健康管理を「コスト」ではなく「投資」として、経営の視点から取り組むことです。言葉の中心にあるのは「健康」ではなく「経営」で、だから取り組みには目的と指標が要ります。国の制度としては経済産業省が進めており、健康経営優良法人認定制度という形で見える化されています。

1中心にあるのは「経営」だから目的と指標が要ります
2国の制度として見える化健康経営優良法人2027は2027年3月に発表
3施策は1つだけ始める複数を同時に始めると、どれも残りません

健康経営という言葉の意味

「社員の健康に配慮しましょう」という話は昔からありました。健康経営がそれと違うのは、取り組みを経営の判断として位置づける点です。

従来の福利厚生健康経営
位置づけコスト。余裕があれば投資。経営課題として
担当総務・人事の一部門経営層が方針を示す
目的社員の満足生産性、人材の定着、企業価値
評価実施したかどうか指標を決めて効果を見る
対外的にとくに示さない認定制度などで見える化する

「評価」の行が実務上いちばん効きます。やったかどうかではなく、何をどこまで動かせたかを見る。だから健康経営には、必ず数字をどう取るかという話がついて回ります。

なぜいま取り組む企業が増えているのか

制度ができたから、というだけではありません。背景には現実的な事情があります。

とくに人手不足の影響が大きい。採用でどうにかできない以上、離職と休業を減らすほうに手を打つしかない、という構図です。

国の制度としての枠組み

健康経営は経済産業省が推進しており、企業の取り組みを見える化する仕組みが用意されています。

制度対象位置づけ
健康経営銘柄上場企業業種ごとに選定される
健康経営優良法人(大規模法人部門)大規模法人上位法人は「ホワイト500」として区分される
健康経営優良法人(中小規模法人部門)中小規模法人中小企業が目指すのは基本ここ

最新の「健康経営優良法人2027」は、経済産業省が2026年8月17日に申請受付の開始を発表しており、中小規模法人部門の申請受付は2026年8月17日〜10月16日17時締切、認定法人の発表は2027年3月とされています。

出典:経済産業省の発表およびACTION!健康経営ポータルサイト。認定要件・スケジュールは毎年見直されます。申請の際は必ずその年の公式資料をご確認ください。申請の流れは健康経営優良法人の認定要件と申請の流れにまとめています。

「健康投資」という考え方

健康経営の説明でよく出てくる言葉です。従業員の健康に使ったお金を、費用ではなく投資として捉えるという意味で、経済産業省の資料でも中心的な考え方として扱われています。

とはいえ、実務では「投資と言われても、リターンが見えない」という声が出ます。ここで整理しておくと進めやすくなります。

見えやすいもの見えにくいもの
健診の受診率生産性の向上
取り組みへの参加率企業イメージ
有給休暇の取得率離職率への影響
休業日数採用への効果

最初から右側を追わないでください。1年で生産性の変化を示すのは現実的ではありません。まず左側の数字を取れる状態にすることです。指標の置き方は健康経営の効果をどう測るかにまとめています。

何から始めるか

制度の話から入ると、やることが多すぎて止まります。実務的には次の順です。

  1. 経営層の方針を1枚にする/「健康経営に取り組む」と明文化し、社内に示す
  2. 担当を決める/兼任でよいので、誰の仕事かをはっきりさせる
  3. いまある数字を集める/健診の受診率、有給取得率、休業の状況
  4. 1つだけ新しい取り組みを始める/複数は続きません
  5. 参加率を記録する/これが翌年の判断材料になります

4を1つに絞るのが要点です。運動・食事・睡眠・メンタルを同時に始めると、どれも中途半端になります。詳しい進め方は健康経営は何から始めるかをご覧ください。

測定機器がどう関わるか

健康経営の取り組みで最初につまずくのが、「社員の健康状態が分からない」という点です。健康診断の結果は個人情報として厳格に扱われるため、会社側が自由に見られるわけではありません。

健康チェック機器は、この隙間を埋める道具として使われます。

ただし個人名つきの測定結果を会社が保有するのは避けてください。社員が正直に測らなくなり、施策そのものが機能しなくなります。会社が見るのは参加率と全体の傾向だけにしてください。

やりがちな失敗

失敗何が起きるか
認定を取ることが目的になる申請のための資料づくりだけが残る
施策を同時にいくつも始めるどれも定着せず、翌年には消えている
担当者1人に任せるその人が異動すると止まる
結果を人事評価に結びつける社員が正直に申告しなくなる
参加率を記録していない翌年の予算の根拠がない

いちばん多いのが1行目です。認定は目的ではなく、取り組みが形になっていることの確認にすぎません。認定を取った翌年に何も残っていない、という状態が最も避けたい結果です。

よくある質問

Q1. 健康経営とは何ですか?

A. 従業員の健康管理を経営的な視点でとらえ、コストではなく投資として戦略的に取り組むことです。経済産業省が推進しており、健康経営優良法人認定制度という形で企業の取り組みが見える化されています。

Q2. 福利厚生と何が違うのですか?

A. 位置づけと評価の仕方が違います。福利厚生は「実施したかどうか」で見られることが多いのに対し、健康経営は目的と指標を決めて効果を確かめます。経営層が方針を示す点も違いです。

Q3. なぜ取り組む企業が増えているのですか?

A. 人手不足が最大の背景です。採用が難しい以上、いま働いている人に長く健康でいてもらう必要があります。就業年齢の上昇、休業による業務への影響、採用時に働く環境を見る人が増えていることも理由です。

Q4. 健康経営優良法人はいつ申請できますか?

A. 健康経営優良法人2027の場合、中小規模法人部門の申請受付は2026年8月17日から10月16日17時まで、認定法人の発表は2027年3月とされています。認定要件やスケジュールは毎年見直されるため、必ずその年の公式資料をご確認ください。

Q5. 何から始めればよいですか?

A. 経営層の方針を明文化し、担当を決め、いまある数字(健診受診率、有給取得率など)を集めてください。そのうえで新しい取り組みを1つだけ始め、参加率を記録します。複数を同時に始めると、どれも定着しません。

Q6. 健康チェック機器は健康経営にどう関わりますか?

A. 健康診断と健康診断のあいだを埋める役割です。年1回の健診では変化が追えず、結果も個人情報として厳格に扱われます。測定機器なら結果がその場で本人に返り、会社側は個人の数値を持たずに参加率という指標を取れます。

Q7. 導入の相談はできますか?

A. できます。社員数、拠点、予算の形をお知らせいただければ、常設かイベントかを含めてご提案します。まずレンタルで1回試して参加率を数字にする、という始め方も承っています。お問い合わせフォームからご連絡ください。

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