骨健康度測定でわかること|踵と手首、2つの測り方の違い
この記事の結論
骨を測る機器には踵(かかと)を測るタイプと手首を測るタイプがあり、測定時間が約10秒と約40秒で4倍違います。イベントで多くの人を回すなら踵タイプ、常設して啓発に使うなら手首タイプという選び方になります。どちらも骨粗しょう症の診断をするものではありません。
何を測っているのか
骨に超音波を通し、その伝わり方から骨の状態を推定します。レントゲンではないので放射線を使いません。これが、医療機関以外の場所で使える理由です。
骨は外から見えず、自覚症状もほとんどありません。だからこそ「数値にして見せる」ことの効果が大きい項目です。特に女性向けの健康イベントでは、体組成や血管年齢より強く反応が出ることがあります。
取扱2機種の違い
| 超音波骨密度測定装置 CM-200 | 骨健康度測定器 骨(ほね)ウエーブ | |
|---|---|---|
| 測定部位 | 踵骨(かかと) | 手首(橈骨) |
| 測定方法 | 超音波パルス透過法 | 超音波 |
| 測定時間 | 約10秒 | 約40秒 |
| 結果の出方 | SOS値、T-score、Z-score、%YAM、%AGE、グラフ | 区分(A〜E)とコメント |
| 本体重量 | 約11kg | 約8.7kg |
| 外形寸法 | W510×D300×H210mm | W405×D383×H196mm |
| 機器の分類 | 管理医療機器(クラスⅡ) 特定保守管理医療機器 | ― |
| 標準価格 | 販売終了 | 1,300,000円 |
| 5年リース/月額 | 販売終了 | 26,000円 |
| レンタル 1日/3日/7日 | 60,000/70,000/100,000円 | 45,000/50,000/60,000円 |
CM-200 は一般的名称「超音波骨密度測定装置」(JMDNコード40779000)の管理医療機器(クラスⅡ)/特定保守管理医療機器で、認証番号は第218AABZX00077000号です。本体の販売は終了していますが、イベント用の短期レンタルには対応しています。
結果の出方が決定的に違う
この2機種は、現場での使い方がまったく変わります。
- CM-200/T-score や %YAM といった専門的な指標がグラフつきで出ます。説明できるスタッフがいる前提の機器です。医療機関や、保健師・看護師が対応する健診会場に向きます
- 骨ウエーブ/結果を A〜E の区分とコメントで示します。専門職でなくても案内できるので、イベントや店舗の健康コーナーに向きます
「詳しく出るほうが良い」とは限りません。説明できない数値を渡すと、受け取った人は不安になるだけです。誰が結果を渡すのかを先に決めてから機種を選んでください。
測定時間の差が運営を決める
| CM-200(約10秒) | 骨ウエーブ(約40秒) | |
|---|---|---|
| 1人あたり(説明込み) | 約1分 | 約2分 |
| 1時間/1台 | 約50〜60人 | 約30人 |
| 100人に実施 | 1台・2時間 | 2台・1.7時間 |
| 200人に実施 | 2台・2時間 | 2台・3.5時間 |
商業施設の健康フェアのように来場者数が読めない場面では、CM-200 の約10秒が効きます。逆に介護施設の予防教室のように人数が決まっていて、1人ずつ丁寧に説明する場面では骨ウエーブが向きます。
なお踵で測る CM-200 は靴と靴下を脱ぐ必要があります。着席できる椅子と、脱ぎ履きのスペースを用意してください。手首で測る骨ウエーブは袖をまくるだけなので、立ったままでも運用できます。この差は当日の回転率に直結します。
何がわからないのか
- 骨粗しょう症かどうか/診断は医師が行うものです。測定結果から「骨粗しょう症です」と伝えることはできません
- 骨折のリスクの大きさ/将来の骨折を予測する機器ではありません
- 治療の要否/医療機関での判断が必要です
骨は「病気」の話につながりやすい項目です。結果が低く出た方には、不安をあおらず、医療機関での検査をご案内してください。「数値が低いので危険です」ではなく、「気になるようでしたら医療機関でも詳しく調べられます」という伝え方です。
介護施設・高齢者施設での使い方
骨健康度が最も効くのはこの場面です。理由は「転倒予防」という文脈がすでにあるからです。
転倒予防の話は、放っておくと抽象的になります。「気をつけましょう」「手すりを使いましょう」だけでは、本人は自分ごとにしません。そこに数値が入ると、話が変わります。
立位バランスと組み合わせると、「骨の状態」と「転びやすさ」の両面から説明ができます。骨が弱くても転ばなければ折れません。逆にバランスが悪くても骨が強ければ被害は小さく済みます。この2つは組み合わせで意味が出ます。
結果を渡したあと
- 今日からできることを1つ添える/日光、乳製品、歩くこと。1つに絞る
- 次に測る日を伝える/骨の状態は短期間では変わりません。半年〜1年後が目安
- 気になる方の相談先を用意する/医療機関の案内。「不安なら病院へ」だけでは動きません
2が大切です。骨は野菜摂取度や体組成と違い、1か月で数値が動くものではありません。「来月また測りましょう」と言ってしまうと、変化がないことに落胆させます。
よくある質問
Q1. 骨健康度測定でわかることは何ですか?
A. 超音波が骨を伝わる速度などから推定した、骨の状態の目安です。CM-200 は踵骨を測って SOS値・T-score・%YAM などを、骨ウエーブは手首を測って A〜E の区分とコメントを示します。骨粗しょう症の診断を行うものではありません。
Q2. レントゲンとは違うのですか?
A. 違います。ここで扱う機器は超音波を使うため放射線を使いません。だから医療機関以外の場所でも実施できます。医療機関で行う骨密度検査とは目的も位置づけも異なります。
Q3. 踵と手首、どちらで測るほうがよいですか?
A. 用途で選んでください。踵を測る CM-200 は約10秒と速くイベント向きですが、靴と靴下を脱ぐ必要があります。手首を測る骨ウエーブは約40秒かかりますが、袖をまくるだけで済み、結果も A〜E の区分でわかりやすく示されます。
Q4. 骨密度測定器は医療機器ですか?
A. 機種によります。超音波骨密度測定装置 CM-200 は管理医療機器(クラスⅡ)/特定保守管理医療機器です。骨健康度測定器 骨ウエーブはその区分ではありません。ただし医療機器に該当する機種でも、施設で健康づくりに使う場合に診断を行うことはできません。
Q5. 骨密度測定器はいくらですか?
A. 骨健康度測定器 骨ウエーブが1,300,000円(5年リース月額26,000円、レンタル1日45,000円)です。超音波骨密度測定装置 CM-200 は本体の販売を終了していますが、レンタル(1日60,000円)には対応しています。
Q6. イベントで何人くらい測れますか?
A. CM-200 なら説明込みで1人1分、1台1時間あたり50〜60人。骨ウエーブなら1人2分、1台1時間あたり30人前後が目安です。来場者数が読めない商業施設のイベントでは、測定の速い CM-200 が向きます。
Q7. レンタルや相談はできますか?
A. できます。どちらの機種も短期レンタルに対応しています。参加人数、会場、結果を誰が渡すかをお知らせいただければ、機種と台数を含めてご提案します。お問い合わせフォームからご連絡ください。