肌・美容測定でわかること|撮って見せる機器の使い方と表現の線引き
この記事の結論
肌測定の価値は、数値ではなく「拡大した自分の肌を、お客さまが自分の目で見る」ことにあります。説明がいりません。ただし何を言ってよいかを決めずに導入すると、薬機法上まずい表現に踏み込むか、スタッフが何も言えなくなるかのどちらかになります。線引きを先に決めてください。
何を測っているのか
肌表面を拡大して撮影し、画像から状態を分析します。機種によって項目は異なりますが、おおむね次のようなものです。
- キメ/肌表面の細かい凹凸のパターン
- 毛穴/開き具合や数
- 水分・皮脂/表面の状態
- 色ムラ/明るさの分布
- 頭皮/倍率を変えれば頭皮の観察もできる機種があります
血液検査のように体の中を調べるものではなく、見えているものを拡大して見せているだけです。この理解が、後述する表現の線引きの土台になります。
価値は「一緒に画面を見られること」
数値が出る測定項目(体組成・血管年齢・骨健康度)と決定的に違うのはここです。
| 数値が出る項目 | 肌・毛細血管(映像) | |
|---|---|---|
| 結果を理解するのに | 説明が要る | 説明が要らない |
| 反応 | 「で、どうすれば?」 | 「え、こうなってるんですか」 |
| 関係性 | 説明する側/される側 | 一緒に画面を見る |
| 前回との比較 | 数値で並べられる | 条件がそろわないと比べにくい |
| 1人あたりの時間 | 1〜3分 | 3〜5分 |
カウンセリングの入口としては、映像のほうが圧倒的に強い。「お肌の状態を見せていただけますか」は断られにくく、画面が出た瞬間にお客さまのほうから話し始めます。
言ってはいけないこと
肌・美容の分野は、薬機法(医薬品医療機器等法)の表現規制がもっとも厳しく効く領域です。肌分析機は医療機器ではありません。だから次の線を越えられません。
| 言える | 言えない |
|---|---|
| 今、こう見えています | 肌が老化していますね |
| この部分を拡大するとこうです | このままだとシミになります |
| 前回の画像と並べて見られます | この施術で肌が若返りました |
| 見え方は照明や測定条件でも変わります | この化粧品を使えば改善します |
| 気になるようでしたら皮膚科もあります | 肌トラブルの原因はこれです |
最も踏み込みやすいのが右列の3行目と4行目です。分析結果を商品や施術の効果の根拠にすると、測定を販売の道具に使っていることになります。測定は測定として完結させ、商品の提案は別の話として分けてください。
肌分析機は肌の状態を撮影・分析してカウンセリングに用いるための業務用機器であり、医療機器ではありません。分析結果は医学的な診断ではなく、疾患の診断・治療・予防を目的とするものでもありません。より詳しい線引きは表現の注意(薬機法)にまとめています。
スタッフが何も言えなくなる問題
線引きを伝えると、今度は逆の問題が起きます。「何も言えないなら、使わないほうが安全だ」とスタッフが判断し、機器が棚に戻ります。
これを防ぐ方法は1つです。言える言葉を、具体的に配ること。「言ってはいけないこと」のリストだけを渡しても、現場は動きません。
| 場面 | そのまま使える言葉 |
|---|---|
| 画面を出したとき | 「ここが今のキメの状態です。拡大するとこう見えます」 |
| お客さまが不安そうなとき | 「見え方は照明や測り方でも変わるので、比べるときは同じ条件で撮りますね」 |
| 「どうですか?」と聞かれたとき | 「良し悪しを判定する機器ではないんです。今の状態を一緒に見るためのものです」 |
| 次につなげるとき | 「今日の画像を残しておきます。次回また撮って並べて見ましょう」 |
この4つを1枚にして機器の横に貼ってください。これがあるかないかで、導入後3か月の使用回数がまったく変わります。
取扱機種と費用
| 機種 | 標準価格 | 5年リース/月額 | レンタル 1日/3日/7日 |
|---|---|---|---|
| 肌カウンセリングスコープ API(3R-API100) | 199,000円〜 | 別途お見積り | レンタル対象外 |
| 肌年齢測定器 ウエルビューティー SM-50 | 販売終了 | 販売終了 | 45,000/50,000/60,000円 |
この2機種は用途がはっきり分かれます。
- 肌カウンセリングスコープ API/サロンや化粧品売場に常設して、継続的なカウンセリングに使う機器です。199,000円からと導入しやすい一方、レンタルの取扱がありません。試したい場合は実機デモになります
- ウエルビューティー SM-50/本体の販売は終了していますが、レンタルは続けています。イベントや期間限定の販促で肌測定を行いたい場合の選択肢です
「イベントで1回だけ肌測定をやりたい」という相談では、API ではなく SM-50 のレンタルをご案内する形になります。
毛細血管の観察との使い分け
同じ「映像を見せる」機器として、毛細血管の観察があります。血流ドクターオートは倍率を下げれば肌や頭皮の表面も観察できるため、どちらを選ぶか迷う場面があります。
| やりたいこと | 向いている機器 |
|---|---|
| 肌の状態を複数項目で分析したい | 肌カウンセリングスコープ API |
| 血流を見せたい | 血流ドクターオート |
| 肌も頭皮も血流も切り替えたい | モード切替のある機種(TOKU Capillaro など) |
| イベントで1回だけ使いたい | レンタル対応機種(SM-50 など) |
記録を残すなら決めておくこと
肌の画像は、お客さまの体の一部を撮影して保存することになります。
- 何のために撮るか/本人に伝える
- どこに保存するか/端末か、顧客管理システムか
- いつまで持つか/保存期間を決める
- 誰が見られるか/アクセスの範囲
- 退会時にどうするか/削除の手順
店舗の個人情報の取り扱いに含めておく形が一般的です。撮影の同意を口頭にするか書面にするかも、導入時に決めておいてください。
よくある質問
Q1. 肌測定でわかることは何ですか?
A. 肌表面を拡大して撮影し、キメ、毛穴、水分・皮脂、色ムラなどの状態を分析します。機種によっては頭皮も観察できます。体の中を調べるものではなく、見えているものを拡大して見せる機器です。
Q2. 肌分析機は医療機器ですか?
A. 医療機器ではありません。肌の状態を撮影・分析してカウンセリングに用いるための業務用機器で、疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。分析結果は医学的な診断ではありません。
Q3. 「肌が老化しています」と伝えてもよいですか?
A. 言えません。良し悪しを判定する機器ではないためです。伝えられるのは「今、こう見えています」までです。また、分析結果を化粧品や施術の効果の根拠にすることもできません。測定は測定として完結させてください。
Q4. 前回と比べて「改善しました」と言えますか?
A. 言えません。見え方は照明や撮影条件でも変わるため、変化を施術や商品の効果として示すことはできません。言えるのは「前回の画像と並べて見られます」までです。
Q5. スタッフが何も言えなくなりませんか?
A. 「言ってはいけないこと」だけを伝えると、実際にそうなります。あわせて「そのまま使える言葉」を4つ程度、1枚にまとめて機器の横に貼ってください。これがあるかないかで導入後の使用回数が変わります。
Q6. 肌測定機はいくらですか?レンタルできますか?
A. 肌カウンセリングスコープ API は199,000円からですが、レンタルの取扱はありません。イベントで一時的に使いたい場合は、肌年齢測定器 ウエルビューティー SM-50 のレンタル(1日45,000円・3日50,000円・7日60,000円)をご案内しています。
Q7. 実機を見てから決められますか?
A. 可能です。肌カウンセリングスコープ API は実機デモでご覧いただけます。導入後のカウンセリングの進め方、表現の線引き、スタッフ向けの1枚シートの作り方までご相談に乗ります。お問い合わせフォームからご連絡ください。