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基礎知識2026年09年16日 更新

肌分析機を使うときの表現の注意|薬機法・景表法で気をつけること

まず押さえること:肌分析機は医療機器ではない

肌分析機(肌診断機)は医療機器ではありません。疾患の診断・治療・予防を目的とした機器ではなく、分析結果は医学的な診断ではありません。

この一点から、使える表現と使えない表現がほぼ決まります。カウンセリングの会話でも、店頭のPOPでも、ウェブサイトでも、考え方は同じです。

この記事は、店舗運営で判断に迷いやすい点を整理したものです。個別の表現が法令に適合するかどうかの最終的な判断は、所轄の行政庁や薬事の専門家、または取り扱う商品のメーカーにご確認ください。

関係する2つの法律

薬機法景品表示法
主に見ているもの医薬品・医療機器・化粧品としての効能効果の表示実際より著しく優良・有利に見せる表示
店頭で問題になる場面「治る」「診断できる」といった説明「必ず」「No.1」「全員に効果」といった訴求
対象広告・接客での説明の両方広告・POP・SNS・口コミ依頼まで

どちらも、ウェブサイトだけの話ではありません。店頭での口頭説明も対象になります。スタッフ全員で共有しておく必要があるのは、このためです。

機器の説明でよく迷う言い方

避けたい言い換え
肌を診断します肌の状態を測定して、数値で表示します
肌トラブルを見つけられます肌の状態を7項目で確認できます
医学的に正確な結果が出ます撮影条件による変動があるため、比較の参考としてご覧ください
病院と同じ検査ができますカウンセリングの参考情報としてご利用いただけます
肌年齢がわかります項目ごとの状態を数値で表示します(※)

※「肌年齢」は機器が算出する指標として表示される場合がありますが、医学的な年齢判定ではありません。表示する場合は、あくまで機器上の指標であることを添えてください。

なお、「肌診断機」という呼称そのものは、機器のカテゴリ名として一般に流通しています。カテゴリ名として使うことと、接客で「診断します」と説明することは別の問題です。後者は避けてください。

結果を説明するときの言い方

避けたい言い方

使える言い方

最後の項目は重要です。疾患を疑わせる状態を見つけたときに、自分で判断しないこと。医療機関の受診をすすめるのが、いちばん安全で、結果的に信頼にもつながります。

化粧品・施術を提案するときの注意

肌分析機そのものより、実際に指摘を受けやすいのは提案する商品や施術の説明です。

化粧品の場合

化粧品には、表示できる効能効果の範囲が定められています。範囲を超えた説明はできません。メーカーが用意した説明の範囲で話すのが基本です。「この化粧品でこう変わります」と自店で独自に踏み込むと、範囲を超えやすくなります。

施術の場合

エステティックの施術は、医業にあたる行為はできません。施術内容の説明でも、治療や医療行為を思わせる表現は避けてください。

分析結果と商品を結びつけるとき

「この数値だからこの商品」という結びつけ方は、その商品に数値を変える効果があると読めるため、表現に注意が必要です。

安全なのは、状態と商品の特徴を並べて伝える形です。「乾燥しやすい傾向が出ているので、保湿を重視した設計のこちらをお使いの方が多いです」といった言い方であれば、効果の断定を避けられます。

ビフォーアフター写真と体験談の扱い

肌分析機を使うと、比較の画像が自然に手元に残ります。これを販促に使いたくなりますが、扱いには注意が必要です。

掲載するなら

避けたいこと

最後の点はよくある誤解です。注記を添えれば断定表現が許されるわけではありません。本文そのものを、断定しない書き方にする必要があります。

イベント・SNSでの告知

店頭イベントの告知や、SNSでの発信も同じ基準が適用されます。とくに次は避けてください。

イベントの運営については店頭イベント・催事での運用もあわせてご覧ください。

店舗として決めておくとよいこと

  1. 使わない言葉のリストを作る/「診断」「治る」「消える」「必ず」など。スタッフ全員に配る
  2. 言い換えのリストを作る/使えない言葉の代わりに何と言うかまで決める
  3. 疾患が疑われるときの対応を決める/誰が判断し、どう医療機関を案内するか
  4. 写真の同意書と保管ルールを決める/用途、期間、削除の方法
  5. POP・SNSの文面を確認する担当を決める/公開前に1人が目を通す

1番目と2番目はセットで作ってください。「言ってはいけない」だけだと、現場は何と言えばよいか分からず、結局グレーな言い方に戻ります。

よくある質問

Q1. 肌分析機は医療機器ですか?

A. いいえ。肌分析機(肌診断機)は医療機器ではありません。疾患の診断・治療・予防を目的とした機器ではなく、分析結果は医学的な診断ではありません。

Q2. 「肌診断」という言葉は使えないのですか?

A. 「肌診断機」は機器のカテゴリ名として一般に流通しているため、カテゴリ名としての使用と、接客で「診断します」と説明することは分けて考えてください。後者は医療機器ではない機器の説明として不適切です。「肌の状態を測定します」といった言い方に置き換えてください。

Q3. 分析結果から商品を提案するときの注意点は何ですか?

A. 「この数値だからこの商品」という結びつけ方は、その商品に数値を変える効果があると読めるため注意が必要です。状態と商品の特徴を並べて伝える形にして、効果の断定を避けてください。化粧品の説明は、メーカーが用意した効能効果の範囲内で行います。

Q4. ビフォーアフター写真を販促に使えますか?

A. 本人の同意を得たうえで、撮影条件をそろえ、効果を断定しない書き方にする必要があります。照明や角度の違う写真を並べると実際以上に差があるように見え、景品表示法上の問題になり得ます。

Q5. 「効果には個人差があります」と書けば断定的な表現も使えますか?

A. いいえ。注記を添えれば断定表現が許されるわけではありません。本文そのものを、断定しない書き方にする必要があります。

Q6. 疾患が疑われる状態を見つけたらどうすればよいですか?

A. 自分で判断せず、皮膚科など医療機関の受診をすすめてください。疾患名を出したり、原因を断定したりすることは避けます。誰が判断し、どう案内するかを、店舗として事前に決めておくことをおすすめします。

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