肌カウンセリングの進め方|初回接客で聞くこと・見せること
肌カウンセリングは「聞く・測る・見せる・提案する」の4つに分けると組み立てやすい
肌分析機を導入したサロン・店舗でよく起きるのが、測ることが目的になってしまうという状態です。結果を表示して「こうなっていますね」で終わってしまい、次の行動につながらない。
これを避けるには、カウンセリング全体を4つの工程に分けて、それぞれで何をするかを決めておくのが確実です。この記事では、初回接客を前提にした具体的な流れをまとめます。
肌分析機は医療機器ではありません。分析結果は医学的な診断ではなく、カウンセリングの参考情報です。疾患や治療に関する説明はできません。
ステップ1:聞く(2〜3分)
測る前に聞いておくことがあります。ここを飛ばすと、結果が出たあとに話を組み立てられなくなります。
最低限、この3つ
- 今日いちばん気になっていること/「どこが気になりますか」
- 今使っているもの/何を、いつ、どのくらい
- 合わなかった経験/過去に刺激を感じた商品があるか
3つ目は、提案の安全性に直結します。あとで聞き直すより、最初に聞いておいたほうがスムーズです。
撮影の同意を取る
顔の写真は個人情報にあたります。測定の前に、撮影すること、結果を記録として残すこと、次回の来店時に比較に使うことを説明し、同意を得てください。説明は短くて構いません。「次回と比べられるように記録を残してもよろしいですか」の一言があるかどうかで、印象が変わります。
ステップ2:測る(2〜3分)
測定そのものは短く済ませます。時間をかけるのは、このあとの「見せる」工程です。
条件をそろえる
分析結果は撮影条件に左右されます。次回と比較する前提なら、店舗内で次のルールを決めておいてください。
- 測る場所を固定する(照明が一定の位置)
- 測る部位を固定する(頬・額など、毎回同じ場所)
- 来店直後は少し時間を置く(外気の影響を避ける)
この3つを決めておくだけで、前回との比較が意味を持つようになります。逆に、毎回ばらばらの条件で測ると、数値が動いた理由が説明できなくなります。
測っている間の会話
無言で測らないでください。「今この部分を撮っています」「すぐ画面に出ます」と実況するだけで、待ち時間の気まずさがなくなります。
ステップ3:見せる(5分)
ここがカウンセリングの中心です。画面を自分だけで見て口頭で説明するのではなく、お客さまと同じ画面を見る位置関係を作ってください。タブレットを相手側に向ける、あるいは横に並ぶ形にします。
全項目を説明しない
7項目あっても、説明するのは2〜3項目で十分です。順番は次のとおりです。
- 本人が気にしていた項目/ステップ1で聞いた内容と画面を重ねる
- 自覚とずれていた項目/「ここは思っていたのと違うかもしれません」
- (あれば)部位差が出た項目/同じ顔の中での違いを見せる
残りの項目は説明せず、記録として残します。次回の比較材料になります。
数値を読み上げない
「水分が48です」と言われても、お客さまには意味がわかりません。数値ではなく、その数値が何を意味していて、生活の何と結びついているかを話してください。
悪い例:「毛穴が3段階目ですね」
よい例:「気にされていた小鼻のあたり、画面でもこう出ています。クレンジングは今どうされていますか」
各項目の具体的な読み方は、7項目の見方にまとめています。
表現に気をつける
結果を説明するときに、疾患名を出したり、「治る」「消える」といった断定をしたりしないでください。見え方の話、手入れの方法の話、生活習慣との関係の話にとどめます。詳しくは表現の注意点をご覧ください。
ステップ4:提案する(3〜5分)
見せた内容と、提案する内容がつながっていることが大事です。関係のない商品を出すと、測定そのものが「営業の口実」に見えてしまいます。
提案は1〜2点に絞る
いくつも出すと、選べなくなって決まりません。画面で見せた項目に対応するものを1〜2点、理由とセットで出してください。
「さきほどの○○のところ、これが合いやすいと思います。理由は△△です」という形です。理由が画面に映っていることが、肌分析機を使う最大の意味です。
次回の約束をする
その場で決まらなくても構いません。むしろ重要なのは、次に測る日を決めることです。
「1か月後にもう一度測ると、変化が見えます」と伝えて、再来の目的を作ります。商品の売り込みより、この一言のほうが再来率に効きます。
時間配分の目安
| 工程 | 目安 | やること |
|---|---|---|
| 聞く | 2〜3分 | 気になること・使用中のもの・合わなかった経験/撮影の同意 |
| 測る | 2〜3分 | 条件をそろえて撮影。実況しながら |
| 見せる | 5分 | 2〜3項目だけ。同じ画面を一緒に見る |
| 提案する | 3〜5分 | 1〜2点に絞る/次回の測定日を決める |
合計で12〜16分。これより長いと、忙しい時間帯に飛ばされるようになります。短く回せる形にしておくことが、続けるためのいちばんの条件です。
2回目以降はどうするか
初回と2回目でいちばん違うのは、比較ができることです。同じ手順で測って、前回の結果と並べます。
変化が出ていれば、その理由を一緒に探します。変化が出ていなくても、「条件をそろえて測って変わっていない」という情報自体が使えます。2回目以降の設計は、再来につなげる肌カウンセリングで詳しく扱っています。
よくある質問
Q1. 肌カウンセリングはどう進めればよいですか?
A. 「聞く・測る・見せる・提案する」の4工程に分けて、それぞれで何をするかを決めておく方法をおすすめします。初回は合計12〜16分程度に収めると、忙しい時間帯でも続けやすくなります。
Q2. 測る前に何を聞いておけばよいですか?
A. 「今日いちばん気になっていること」「今使っているもの」「過去に合わなかった経験」の3つです。とくに3つ目は提案の安全性に関わるため、先に聞いておいてください。あわせて、撮影と記録の同意も取ります。
Q3. 分析結果は全項目を説明したほうがよいですか?
A. 2〜3項目で十分です。本人が気にしていた項目と、自覚とずれていた項目を優先してください。残りは記録として残し、次回の比較に使います。
Q4. 結果を説明するときのコツはありますか?
A. 数値を読み上げず、その数値が生活の何と結びついているかを話してください。また、タブレットを相手に向ける、横に並ぶなど、同じ画面を一緒に見る位置関係を作ることが効果的です。
Q5. 撮影した写真の扱いはどうすればよいですか?
A. 顔写真は個人情報にあたります。撮影と保存について事前に説明して同意を得たうえで、保管場所、閲覧できるスタッフの範囲、保管期間、削除の方法を店舗として決めておいてください。
Q6. この流れを実機で試せますか?
A. はい。デモ・体験では、実際の操作手順と結果画面を確認しながら、店舗の接客フローに組み込めるかをご相談いただけます。用途が固まっていない段階でもかまいません。