健康チェック機器とは|できること・できないこと・法人導入の基本
この記事の結論
健康チェック機器とは、健康診断では測らない項目を、その場で数値や映像にして本人に返すための機器です。多くは医療機器ではなく、結果から病気の有無を判断することはできません。できるのは「気づいてもらうこと」までで、そこから先をどう設計するかで成果が決まります。
どういう機器か
体組成計、血管年齢測定器、骨健康度測定器、野菜摂取度測定器、立位バランス測定器。呼び名はさまざまですが、共通しているのは次の3つです。
- 短時間で測れる/10秒から数分。健康診断のように半日かからない
- その場で結果が出る/後日の郵送ではなく、測った本人がすぐ見られる
- 専門資格がなくても運用できる/多くは施設のスタッフが操作できる
この3つが揃っているため、企業の健康経営施策、店舗の集客イベント、高齢者施設の予防活動、薬局の健康相談といった「医療ではない場面」で使えます。健康診断の代わりではなく、健康診断と健康診断のあいだを埋めるものと考えてください。
何が測れるのか
| 測定項目 | わかること | 測定時間 |
|---|---|---|
| 体組成 | 体脂肪率・筋肉量・部位別のバランス | 機種による |
| 野菜摂取度 | 皮膚カロテノイド量から食生活の傾向 | 約15〜30秒 |
| 血管年齢 | 指先の脈波から血管の状態の目安 | 約30秒 |
| 毛細血管の観察 | 爪の根元の毛細血管を拡大して映す | ― |
| 骨健康度・骨密度 | 超音波で骨の状態の目安 | 約10〜40秒 |
| 立位バランス | 立っているときのバランス能力 | 約1分 |
| ストレス | 自律神経のバランスの目安 | 約1分 |
| 血圧 | 収縮期・拡張期血圧 | 約30秒 |
| 肌・美容 | キメ・毛穴・水分などを撮影して分析 | 数分 |
項目ごとの詳しい内容は測定項目一覧にまとめています。
医療機器かどうかは、機種によって違う
ここが最も誤解されている点です。「健康チェック機器=非医療機器」ではありません。
| 非医療機器の例 | 医療機器の例 | |
|---|---|---|
| 機種 | 野菜摂取度測定器、毛細血管スコープ、肌分析機 | 超音波骨密度測定装置 CM-200(管理医療機器クラスⅡ) |
| できること | 測って見せる | 測って見せる(診断は医師が行う) |
| 結果の扱い | 「こう出ています」まで | 医療機関では医学的な所見として扱われる |
| 伝えてよいこと | 健康づくりのきっかけとして | 施設で使う場合は非医療機器と同じ姿勢で |
医療機器に該当する機種であっても、企業や店舗で健康づくりのために使う場合は、結果から病気の有無を判断したり、診断にあたる説明を行ったりすることはできません。機器の分類ではなく、誰がどういう目的で使うかで線が決まります。
言えること・言えないこと
導入したあと現場でいちばん困るのがここです。スタッフが何を言ってよいかわからないと、機器が使われなくなります。
| 言える | 言えない |
|---|---|
| 今回はこういう結果が出ています | 病気です/正常です |
| 前回の数値と並べるとこうです | この施策で数値が良くなりました |
| 結果は測定条件でも変わります | この数値だから危険です |
| 気になるようでしたら医療機関へ | この商品を使えば改善します |
「測定結果を、商品やサービスの効果の根拠にしない」——これが最も重要な線です。結果は結果、提案は提案として分けてください。
法人で導入するときの考え方
「測定」ではなく「測定のあと」を設計する
導入して数か月で使われなくなる機器には、はっきりした共通点があります。
- 「余裕があれば使う」運用になっている/忙しい日から順に使われなくなる
- 結果を渡して終わりになっている/受け取った人が次に何をすればよいかわからない
- 置き場所が決まっていない/倉庫から出す手間が1つあるだけで使用回数は激減する
- スタッフが何を言ってよいか知らない/使うのが怖くなる
いずれも機器の問題ではありません。導入前に決めていないことの問題です。
先に決めておく6つのこと
- 誰に測ってもらうか/全社員か、希望者か、特定の部署か
- いつ測るか/健康診断の前後、入社時、イベント時、毎月
- どこに置くか/出し入れが必要な場所は続きません
- 誰が操作するか/専任を置くのか、持ち回りか
- 結果をどう返すか/紙で渡すのか、記録して次回と比べるのか
- 測ったあと何につなげるか/保健指導、社食のメニュー、運動プログラム
6が空欄のまま導入されるケースが最も多く、そして最も失敗します。数値を渡されただけの人は、どう行動すればよいかわかりません。
結果を記録するかどうかは、最初に決める
記録すると2回目以降の価値が変わります。「前回と比べられる」ことが、次に測る理由になるためです。ただし個人の健康情報を保管することになるので、保存先・保存期間・誰が見られるか・本人への説明を先に決めてください。イベントでその場限りなら、記録しない運用のほうが手間も少なく済みます。
買う前に試せるのか
多くの機種は短期レンタル(1日25,000〜60,000円前後)で試せます。ただし血流ドクターオート・肌カウンセリングスコープ API・Foot Checker はレンタルの取扱がありません。この3機種は実機デモでご覧いただく形になります。費用の全体像は価格・レンタル・リースにまとめました。
よくある質問
Q1. 健康チェック機器とは何ですか?
A. 健康診断では測らない項目を、その場で数値や映像にして本人に返すための機器です。体組成、野菜摂取度、血管年齢、骨健康度、立位バランス、ストレス、血圧などが測れます。短時間で結果が出て、専門資格がなくても運用できる点が特徴です。
Q2. 健康診断の代わりになりますか?
A. なりません。健康診断は医療行為として行われるもので、健康チェック機器はその代わりではありません。健康診断と健康診断のあいだを埋め、日常的に自分の状態に気づいてもらうための機器と考えてください。
Q3. 医療機器ではないのですか?
A. 機種によります。野菜摂取度測定器や毛細血管スコープ、肌分析機は医療機器ではありません。一方で超音波骨密度測定装置 CM-200 は管理医療機器(クラスⅡ)です。ただし医療機器に該当する機種でも、企業や店舗で使う場合に病気の有無を判断することはできません。
Q4. 測定結果から健康状態を判断できますか?
A. できません。伝えられるのは「今回こういう結果が出ています」までです。良し悪しの判定、病気の有無、施策の効果の証明には使えません。気になる結果が出た方には、医療機関への相談をご案内してください。
Q5. 導入したのに使われなくなることはありますか?
A. あります。原因はほぼ決まっていて、「余裕があれば使う」という運用になっていること、置き場所が決まっていないこと、結果を渡して終わりになっていること、スタッフが何を言ってよいかわからないことの4つです。いずれも導入前に決めておけば防げます。
Q6. 資格がなくても操作できますか?
A. 多くの機種は施設のスタッフが操作できます。ただし結果の読み方や、伝えてよいこと・いけないことは事前に共有しておいてください。ここが曖昧だとスタッフが使うのをためらうようになり、機器が使われなくなります。
Q7. まず相談だけでもできますか?
A. できます。「何を測ればいいかわからない」という段階でかまいません。誰に使いたいか、何人くらいか、常設かイベントかをお知らせいただければ、候補を絞ってご提案します。お問い合わせフォームからご連絡ください。