酸素ボックスの活用事例|業種別の使われ方と、稼働した施設の共通点
この記事の結論
酸素ボックスは、フィットネスジム、整体院・整骨院、リラクゼーション施設、企業の福利厚生、クリニック・治療院、サウナ・温浴施設などで使われています。稼働している施設の共通点は、既存メニューの「後ろ」に置いていること、案内する人と時間が決まっていること、2回目以降に来る理由が設計されていることの3つです。検討は機器からではなく、既存サービスのどの後ろに置くかを決めることから始めてください。
同じ機器でも、稼働する施設としない施設がある
酸素ボックスを導入した施設を見ていくと、稼働率に大きな差が出ます。機器の違いではありません。既存のサービスにどう組み込んだかの違いです。
この記事では業種別の使われ方を整理したうえで、最後に稼働している施設の共通点をまとめます。
酸素ボックス・酸素カプセル・酸素ルームは医療機器ではありません。疾患の診断・治療・予防を目的とした機器ではなく、施設での案内でも治療や効果効能を断定する表現は使えません。
業種別の使われ方
| 業種 | 組み込み方 | 主な狙い | 向く形態 |
|---|---|---|---|
| フィットネスジム | トレーニング後のオプション、月額プランに追加 | 会費の単価アップ、退会防止 | ボックス |
| 整体院・整骨院 | 施術後の自費メニュー、セット販売 | 自費比率の向上、滞在価値 | カプセル |
| リラクゼーション施設 | もみほぐし・ヘッドスパ後の休息 | 客単価、リピート | ボックス/ルーム |
| 企業の福利厚生 | 休憩室に設置、予約制で開放 | 健康経営、職場満足度 | ボックス/ルーム |
| クリニック・治療院 | 自由診療のメニューとして | 差別化、待ち時間の活用 | カプセル |
| サウナ・温浴施設 | サウナ後の休息スペース | 滞在時間、追加課金 | ルーム |
フィットネスジム
もっとも組み込みやすい業種です。トレーニング後に立ち寄る導線が自然に作れます。
料金の作り方は2通りで、都度課金と月額プランへの上乗せ。後者のほうが収益は安定しますが、稼働が偏ると混雑します。詳しくはフィットネスジムの記事にまとめています。
整体院・整骨院
施術後のメニューとして提案しやすく、自費メニューの比率を上げる手段として導入されます。カプセル型が選ばれることが多いのは、1人ずつ横になる形が施術の流れと合うためです。
注意点は表現です。施術の説明と混ざりやすく、治療効果を思わせる案内にならないようスタッフ間で言い方をそろえてください。整体院・整骨院の記事で詳しく扱っています。
リラクゼーション施設
施術後の休息として組み込むと、滞在時間が伸びます。回数券や会員プランと相性がよく、リピートにつながりやすい形です。リラクゼーション施設の記事をご覧ください。
企業の福利厚生
他と性格が異なり、売上を作る設備ではありません。健康経営の施策、休憩環境の整備として位置づけられます。
成否を分けるのは予約の仕組みです。誰でも使える状態にすると一部の人だけが使い続け、不公平感が出ます。予約制にして、上限回数を決めるのが定着しやすい形です。企業の福利厚生の記事に詳しくまとめています。
クリニック・治療院
自由診療のメニューとして導入されるケースです。ここは表現の管理がとくに重要になります。医療機関の中に置かれると、利用者は医療行為の一部と受け取りやすくなりますが、酸素ボックスは医療機器ではありません。
院内の掲示、スタッフの説明、同意書の文面まで、医療の高気圧酸素治療とは別のものであることを明確にしてください。
サウナ・温浴施設
サウナ後の休息スペースとして、ルーム型を使う形です。複数人が同時に入れるため回転を気にせず運用でき、滞在時間を伸ばす施策として機能します。
稼働している施設の共通点
業種は違っても、うまくいっている施設には3つの共通点があります。
1. 既存メニューの「後ろ」に置いている
単独で売ろうとすると売れません。施術後、トレーニング後、サウナ後。すでに来ている人の流れの延長に置くと、自然に使われます。
逆に、酸素ボックス目当ての新規客を呼ぼうとした施設は、ほぼ苦戦しています。それ単体で来店動機になるほど強い設備ではないためです。
2. 案内する人と時間が決まっている
「空いていたらどうぞ」では使われません。誰が、いつ、どのタイミングで声をかけるかが決まっている施設は稼働します。
具体的には、施術の終わりに毎回案内する、トレーニング終了時にスタッフが声をかける、といった形です。声かけを個人の裁量に任せると、忙しい日から順に消えます。
3. 2回目以降の設計がある
初回は物珍しさで使われます。問題は2回目です。回数券、月額プラン、継続利用の割引など、2回目に来る理由が用意されているかで稼働率が決まります。
これはメニュー設計の問題であり、機器を選ぶ段階ではなく、導入を決める前に考えておくことです。
置いたままになる施設の特徴
逆のパターンも挙げておきます。
- 設置場所が動線から外れている/奥まった部屋、階が違う
- 料金を決めていない/「とりあえず無料で」のまま有料化できなくなる
- 清掃の担当が決まっていない/使うたびに誰かが困る
- 予約枠に清掃時間が入っていない/押して、案内をやめる
- スタッフが体験していない/自分が入ったことがないものは勧められない
最後の項目は見落とされがちです。導入したら、まず全スタッフに1回入ってもらってください。体験した人の説明は具体的になります。
他の失敗パターンは導入でよくある失敗例にまとめています。
導入を検討する順番
- 自社の既存サービスのどの後ろに置くかを決める
- その動線上に設置できる場所があるか確認する
- 形態を決める(ボックスかカプセルか)
- メニューと料金を設計する
- メーカーを比較し、見積りを取る
1番目から始めるのが要点です。機器から入ると、置く場所も売り方も後付けになります。
よくある質問
Q1. 酸素ボックスはどんな施設で使われていますか?
A. フィットネスジム、整体院・整骨院、リラクゼーション施設、企業の福利厚生、クリニック・治療院、サウナ・温浴施設などです。業種によって組み込み方と向く形態が変わります。
Q2. 稼働している施設に共通点はありますか?
A. 3つあります。既存メニューの「後ろ」に置いていること、案内する人とタイミングが決まっていること、2回目以降に来る理由(回数券や月額プラン)が設計されていることです。
Q3. 酸素ボックス目当ての新規客は集まりますか?
A. それ単体で来店動機になるほど強い設備ではないため、新規集客の主役にするのは難しいのが実情です。すでに来ている方の流れの延長に置くほうが稼働します。
Q4. 企業の福利厚生で導入する場合の注意点は何ですか?
A. 売上を作る設備ではないため、評価の軸が他業種と異なります。また、誰でも使える状態にすると一部の人だけが使い続けて不公平感が出るため、予約制にして上限回数を決めるのが定着しやすい形です。
Q5. クリニックで導入するときに気をつけることはありますか?
A. 表現の管理です。医療機関の中に置かれると利用者は医療行為の一部と受け取りやすくなりますが、酸素ボックスは医療機器ではありません。院内の掲示、スタッフの説明、同意書の文面まで、医療の高気圧酸素治療とは別のものであることを明確にしてください。
Q6. 置いたままになってしまう原因は何ですか?
A. 設置場所が動線から外れている、料金を決めていない、清掃の担当が決まっていない、予約枠に清掃時間が入っていない、スタッフが体験していない、のいずれかであることがほとんどです。導入したらまず全スタッフに1回入ってもらってください。