酸素ボックスのメーカー比較|主要11社の一覧と、見るべき7項目
この記事の結論
酸素ボックスの主要メーカーには株式会社タイムワールドや日本気圧バルク工業株式会社など11社があり、公開している仕様の種類は会社によってそろっていません。比較は、形態・最大気圧・定員と寸法・電源・酸素濃縮器の有無・安全装置・保守の7項目を各社に同じ形で聞いて行います。金額は比較表が埋まってから最後に比べてください。
メーカー比較でいちばん困るのは「同じ土俵に並ばない」こと
酸素ボックスのメーカーを調べ始めると、すぐに壁にぶつかります。各社が公開している情報の種類がそろっていないのです。
寸法は出ているが最大気圧は書いていない。気圧は書いてあるが価格は問い合わせ。定員は載っているが電源容量がない。この状態で表を作ろうとすると、空欄だらけの比較表ができあがります。
この記事では、主要メーカーを実名で一覧にしたうえで、何を確認すれば比較が成立するのかを整理します。そして最後に、実際に確認できる数値の例として、当社が取り扱っている製品の仕様を全部載せます。
本記事で紹介する酸素ボックス・酸素カプセル・酸素ルームは医療機器ではありません。医療機関で行われる「高気圧酸素治療」(高気圧酸素治療装置)とは異なる機器であり、疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
主要メーカー一覧
酸素ボックス・酸素カプセルを製造または販売している主なメーカーです。各社の公式サイトで確認できる範囲の情報をまとめています。
| メーカー名 | 主に展開している形態 | 備考(公開情報) |
|---|---|---|
| 株式会社タイムワールド | ボックス/カプセル | 東京都中央区。1999年設立。O2 BOX・O2 CAPSULE を展開 |
| 日本気圧バルク工業株式会社 | ルーム中心(カプセルも) | 自社開発・自社生産。1〜2人用から20〜40人用まで寸法・定員を公開 |
| ヘリックスジャパン株式会社 | カプセル | 製品ラインナップを公開 |
| ワールドネットインターナショナル株式会社 | カプセル/ルーム | 製品ラインナップを公開 |
| 株式会社神戸メディケア | カプセル | 新品のほか中古・展示品の取扱も案内 |
| アイキューエル合同会社 | ボックス/ルーム | 製品ラインナップを公開 |
| 株式会社瑛光 | ボックス/カプセル | 製品ラインナップを公開 |
| ヒラタメディカルサポート株式会社 | カプセル/ルーム | 製品ラインナップを公開 |
| 総和工業株式会社 | 大型ルーム | 製品ラインナップを公開 |
| アドセック株式会社 | カプセル | 製品ラインナップを公開 |
| 株式会社ハーメック | 業務用機器 | 製品ラインナップを公開 |
各社の公式サイトで確認できた範囲の情報です。最大気圧・寸法・価格をどこまで公開しているかは会社によって異なり、非公開の項目もあります。掲載内容は変わる可能性があるため、検討の際は各社へ直接ご確認ください。株式会社ウエルアップは、このうち株式会社タイムワールドの製品を取り扱っています。
比較で見るべき7項目
メーカー名を並べるだけでは判断できません。次の7項目を各社に同じ形で聞くと、比較が成立します。
1. 形態(ボックス/カプセル/ルーム)
いちばん最初に決める項目です。これが決まらないと他がすべて動きます。
| 形態 | 特徴 | 向いている施設 |
|---|---|---|
| カプセル | 1人用。横になって入る。省スペース | 整体院・整骨院、小規模サロン |
| ボックス | 1〜数人。座って入れる。圧迫感が少ない | ジム、リラクゼーション施設 |
| ルーム | 複数人。部屋として使える | 大型施設、企業の休憩室、自治体 |
詳しい違いは酸素ボックスと酸素カプセルの違いにまとめています。
2. 最大気圧
各社が公表している最大気圧は、おおむね1.3気圧前後です。「1.35気圧」を打ち出している製品もあります。
確認したいのは数値そのものより調整できるかどうかです。固定式(1.3気圧のみ)と段階調整式、無段階調整式があります。利用者の慣れや体調に合わせて下げられるかは、実際の運用で効いてきます。
3. 定員と本体寸法
カタログの寸法だけでは足りません。搬入経路が通るかまで確認してください。分割搬入に対応しているか、ドア幅・エレベーター・曲がり角を通るか。ここで詰まる事例が実際にあります。
詳しくは設置スペースと搬入のチェックをご覧ください。
4. 電源と消費電力
AC100Vで足りるか、専用回路が必要か。既存のコンセントで賄えないと電気工事が発生し、想定外の費用になります。見積りを取る前に、設置予定場所のブレーカー容量を確認しておいてください。
5. 酸素濃縮器の有無
「高気圧」だけの製品と、酸素濃縮器を組み合わせて高濃度の酸素を供給できる製品があります。標準装備かオプションかも会社によって違います。ここは価格差の大きな要因になるので、見積りの内訳で必ず確認してください。
6. 安全装置
緊急排気弁、インターフォン、内外部からの手動操作。利用者が中にいる設備なので、ここは妥協できません。「どんな安全装置が付いていますか」と具体的に聞いてください。
7. 保守と部品供給
見落とされやすく、いちばん効いてくる項目です。
- 故障時の対応窓口と、駆けつけまでの時間
- 定期点検の有無と費用
- 消耗品(フィルター等)の交換周期と価格
- 製造終了後の部品供給期間
酸素ボックスは10年単位で使う設備です。導入時の価格差より、10年間の保守体制の差のほうが大きくなります。
比較表のつくり方
各社に同じ質問を投げて、次の表を埋めてください。埋まらない項目があること自体が判断材料になります。
| 確認項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 形態 | |||
| 最大気圧/調整方式 | |||
| 定員 | |||
| 本体寸法(W×D×H) | |||
| 分割搬入の可否 | |||
| 電源/消費電力 | |||
| 酸素濃縮器(標準/オプション) | |||
| 安全装置の内容 | |||
| 保証期間 | |||
| 定期点検の有無・費用 | |||
| 消耗品の交換周期・価格 | |||
| 導入方法(購入/リース) |
「価格」を最初の行に置かないでください。構成が違う見積りを金額だけで並べると、必ず判断を誤ります。12行が埋まってから金額を比べるのが正しい順番です。
参考:当社が取り扱っている製品の仕様
「同じ土俵に並べる」とはどういうことかの例として、株式会社ウエルアップが取り扱っている製品の仕様を挙げます。ボックス・カプセル・ルームを横に並べて比べられる形にしています。
| 製品 | 形態 | 定員 | 本体寸法 | 気圧 | 5年リース月額 |
|---|---|---|---|---|---|
| O2 BOX 2型 | ボックス | 1〜2人 | W900×D2,100×H1,600mm | 1.10/1.20/1.30の3段階 | 68,000円〜 |
| O2 BOX 46型 | ボックス | 4人 | W1,500×D2,100×H2,000mm | 同上 | 68,000円〜 |
| O2 BOX 68型 | ボックス | 6人 | W1,500×D2,600×H2,000mm | 同上 | 68,000円〜 |
| O2 ROOM | ルーム | 要相談 | 要相談 | 要相談 | 54,000円〜 |
| O2 CAPSULE C-3-S(ハード・全自動) | カプセル | 1人 | W2,200×Φ750×H850mm/約75kg | 1.01〜1.30 無段階 | 60,000円〜 |
| O2 CAPSULE C-2(ソフト・手動) | カプセル | 1人 | W2,100×Φ750×H800mm/約10kg | 1.3気圧(固定) | 28,000円〜 |
共通仕様:電源 AC100V 50/60Hz 6A(600W)。安全装置はインターフォン・緊急排気弁ほか(内外部手動)。酸素濃縮器はオプション(W200×D520×H550mm/約21kg/AC100V 400W)。
標準価格はオープン価格です。いずれの製品もレンタルには対応していません(購入またはリース)。価格・仕様は変更になる場合があります。最新の内容はお問い合わせください。
この表で注目していただきたいのは、C-2(ソフト・手動)と C-3-S(ハード・全自動)で月額が2倍以上違うことです。気圧が固定か無段階か、手動か全自動か、重量が10kgか75kgか。同じ「カプセル」でも中身がまったく違います。「酸素カプセルはいくら」という問いに一つの答えがないのは、このためです。
どこで買うかも比較の対象になる
メーカーから直接買うか、販売店を通すか。製品が同じでも、次の点が変わります。
| メーカー直販 | 販売店 | |
|---|---|---|
| 提案できる製品 | 自社製品のみ | 複数メーカーから選べる場合がある |
| 他形態との比較 | 自社が扱う範囲 | ボックス・カプセル・ルームを横断して比較できる場合がある |
| 他の設備との組み合わせ | ― | 測定機器・リラクゼーション機器などと合わせて相談できる場合がある |
| 保守 | メーカーが直接 | 窓口が販売店になる(対応範囲を要確認) |
どちらが良いという話ではなく、「1機種に決めている」ならメーカー直販、「形態から迷っている」なら複数を扱う販売店という使い分けになります。保守の窓口がどちらになるかは、必ず事前に確認してください。
よくある質問
Q1. 酸素ボックスのメーカーにはどんな会社がありますか?
A. 株式会社タイムワールド、日本気圧バルク工業株式会社、ヘリックスジャパン株式会社、ワールドネットインターナショナル株式会社、株式会社神戸メディケア、アイキューエル合同会社、株式会社瑛光、ヒラタメディカルサポート株式会社、総和工業株式会社、アドセック株式会社、株式会社ハーメックなどがあります。展開している形態(ボックス/カプセル/ルーム)は会社によって異なります。
Q2. メーカー比較で最初に決めるべきことは何ですか?
A. 形態(ボックス/カプセル/ルーム)です。ここが決まらないと、寸法も定員も価格もすべて動くため、比較が成立しません。1人ずつ横になるならカプセル、座って複数人ならボックス、部屋として使うならルームが基本の考え方です。
Q3. 各社の最大気圧はどのくらいですか?
A. 公表されている範囲では、おおむね1.3気圧前後です。「1.35気圧」を打ち出している製品もあります。ただし数値そのものより、固定式か段階調整式か無段階調整式か、つまり運用中に下げられるかどうかのほうが実務では重要です。
Q4. 価格はいつ比較すればよいですか?
A. 最後です。形態、気圧、定員、寸法、電源、酸素濃縮器の有無、安全装置、保守条件が同じ土俵に並んでから金額を比べてください。構成の違う見積りを金額だけで並べると、必ず判断を誤ります。
Q5. 見落としやすい比較項目はありますか?
A. 保守と部品供給です。酸素ボックスは10年単位で使う設備のため、導入時の価格差より、故障時の対応、定期点検の費用、消耗品の交換周期、製造終了後の部品供給期間といった長期の条件のほうが影響が大きくなります。
Q6. メーカー直販と販売店のどちらから買うべきですか?
A. 機種を1つに決めているならメーカー直販、形態から迷っているなら複数を扱う販売店が向いています。ウエルアップはボックス・カプセル・ルームをいずれも取り扱っているため、形態をまたいだ比較からご相談いただけます。