化粧品販売店・ドラッグストアでの肌分析機の使い方
サロンと売場では、肌分析機の使い方が変わる
肌分析機の使い方は、エステサロンと化粧品売場で同じにはなりません。違いは3つあります。
| エステサロン | 化粧品販売店・ドラッグストア | |
|---|---|---|
| お客さまの状態 | 予約して来店している | 通りすがり・買い物の途中 |
| 使える時間 | 15分前後 | 5〜8分 |
| 担当する人 | 決まったスタッフ | そのとき売場にいる人 |
売場では「短く、誰でも、立ったまま」が条件になります。サロン向けの手順をそのまま持ち込むと、まず回りません。この記事では、売場に合わせた運用を整理します。
肌分析機は医療機器ではありません。分析結果は医学的な診断ではなく、カウンセリングの参考情報です。売場のPOPや声かけにも「診断」にあたる表現は使えません。表現の注意点をご確認ください。
設置場所をどこにするか
置き場所で、使われるかどうかがほぼ決まります。
向いている場所
- レジやカウンターのすぐ横/スタッフが常にいるので、声をかけるハードルが低い
- 主力商品の棚の前/測った直後に商品を手に取ってもらえる
- 通路から画面が見える位置/測っている様子が次の集客になる
避けたい場所
- バックヤードや事務所(取りに行く手間で使われなくなる)
- 照明が場所ごとに大きく変わる位置(比較の条件がそろわない)
- 通路の真ん中(通行の妨げになり、落ち着いて話せない)
「使うときに出してくる」運用にすると、忙しい日にはまず出てきません。出しっぱなしにできる場所を確保できるかが、定着の分かれ目です。
売場での5〜8分の流れ
1. 声をかける(30秒)
効くのは、時間が明示されていて、何が得られるか具体的な言い方です。
- 「肌の状態を7項目で測っています。5分ほどで見られます」
- 「今の水分量、見てみませんか。すぐ画面に出ます」
「何かお探しですか」と違い、断る文句が用意されていない問いかけです。ただし「診断します」「肌トラブルを調べます」は使えません。
2. 同意を得て測る(1〜2分)
顔写真は個人情報です。「記録を残してもよろしいですか」「その場で消すこともできます」と一言添えてください。売場では掲示を出しておくと、毎回の説明が短く済みます。
測る部位は、店舗で1箇所に決めておきます。頬か額が一般的です。毎回同じ部位にしておくと、再来時の比較ができます。
3. 1〜2項目だけ見せる(2〜3分)
売場では全項目の説明は無理です。優先順位は次のとおり。
- お客さまが気にしていると言った項目
- 自覚とずれていた項目
数値を読み上げず、「気にされていたこのあたり、画面でもこう出ています」と事実を共有します。各項目の読み方は別記事にまとめています。
4. 商品の棚に案内する(2〜3分)
売場の強みは、測った直後に商品が目の前にあることです。サロンのように後日の提案にする必要がありません。
提案は1〜2点に絞ります。「さきほどの部分に合わせるなら、このあたりをお使いの方が多いです」という形で、状態と商品の特徴を並べて伝えてください。「この数値だからこの商品で変わります」という結びつけ方は、効果の断定と読まれるため避けます。
スタッフ全員で使えるようにする
売場でいちばん起きやすい失敗が、「使える人が1人しかいない」状態です。その人がいない日には測定が止まり、やがて誰も使わなくなります。
手順を1枚にまとめる
機器の横に、次の内容を1枚で貼っておいてください。
- 声かけの例文(2〜3パターン)
- 測る部位(図つき)
- 見せる項目の優先順位
- 使ってはいけない言葉のリスト
- 困ったときの連絡先
新人が最初にやることを決める
いきなり接客で使わせるより、スタッフ同士で1回測り合うほうが早く覚えます。自分の肌を見た経験があると、説明に実感がこもります。
1日1件から始める
「全員が毎回やる」は続きません。「1日1件測る」を当面の目標にすると、負担なく習慣になります。件数を記録して、朝礼で共有すると定着が早まります。
ドラッグストアで気をつけたいこと
ドラッグストアは、化粧品専門店より客層が広く、来店目的も多様です。次の点に注意してください。
- 医薬品売場との距離/測定の説明が、医薬品の効能の話と混ざらないようにする
- 疾患が疑われる状態への対応/自分で判断せず、皮膚科の受診をすすめる。対応方針を事前に決めておく
- 時間帯によって混雑が大きく変わる/ピーク時は測定を止める判断もあらかじめ決めておく
- 衛生管理/レンズに触れる部分の清拭手順を決め、お客さまから見える形で行う
記録を残して再来につなげる
売場でも、記録が残ると効果が変わります。次回の来店で「前回と比べて」の会話ができるようになるためです。
そのために必要なのは、顧客ごとに結果が蓄積され、名前で呼び出せること、そして測定条件が店舗で固定されていることです。詳しくは記録を残して次回に使う方法をご覧ください。
肌カウンセリングスコープ API の場合
肌カウンセリングスコープ API(3R-API100)は本体約120gのハンディ設計で、ワイヤレス接続。Windows・iOS・Android に対応しているため、売場では手持ちのタブレットやスマートフォンに結果を表示できます。専用アプリで分析結果と顧客情報を一括して管理できます。
売場での運用は、実機の操作手数を見てから判断したほうが確実です。デモ・体験のご相談を承っています。
よくある質問
Q1. 化粧品売場でも肌分析機は使えますか?
A. 使えます。ただしサロンとは条件が異なり、「短く、誰でも、立ったまま」が前提になります。1人あたり5〜8分、見せる項目は1〜2項目に絞る運用が現実的です。
Q2. どこに設置すればよいですか?
A. レジ・カウンターのすぐ横、主力商品の棚の前、通路から画面が見える位置が向いています。出しっぱなしにできる場所を確保できるかが、定着の分かれ目です。
Q3. スタッフ全員で使えるようにするには何が必要ですか?
A. 声かけの例文、測る部位、見せる項目の優先順位、使ってはいけない言葉を1枚にまとめて機器の横に貼ってください。あわせて「1日1件測る」程度の現実的な目標から始めると習慣になります。
Q4. 測定結果から商品を提案するときの注意点は何ですか?
A. 状態と商品の特徴を並べて伝える形にしてください。「この数値だからこの商品で変わります」という結びつけ方は、効果の断定と読まれるため避けます。化粧品の説明は、メーカーが用意した効能効果の範囲内で行います。
Q5. 肌に疾患が疑われる状態を見つけたらどうすればよいですか?
A. 自分で判断せず、皮膚科など医療機関の受診をすすめてください。疾患名を出したり原因を断定したりすることは避けます。誰がどう案内するかを、店舗として事前に決めておくことをおすすめします。
Q6. 混雑する時間帯はどうすればよいですか?
A. ピーク時は測定を行わないという判断も含めて、あらかじめ運用ルールを決めておいてください。中途半端に始めて途中で切り上げるのが、いちばん印象を損ねます。