社内の健康イベント|参加率を上げる設計と費用
この記事の結論
社内イベントの参加率を上げるのに、いちばん効いて、いちばん安いのは「部署ごとの時間割を先に配ること」です。費用はゼロです。「都合のいいときに来てください」にすると参加率が落ち、かつ昼休みに集中して行列ができます。そして半日にしても費用はほとんど下がらないので、1日で全社員を回すほうが1人あたりは安くなります。
参加率が上がらない原因は、たいてい案内の出し方
社内の健康イベントで「思ったより人が来なかった」というご相談をよくいただきます。原因は測定項目の選び方ではなく、案内の出し方であることがほとんどです。
「◯月◯日、会議室Aで健康測定会を行います。ご都合のよいときにお越しください」——この形だと、次のことが起きます。
- 昼休みに集中する/全員が同じ時間に来て行列ができ、諦めて帰る人が出ます
- 午前と夕方が空く/せっかく確保した時間が無駄になります
- 「行かなくてもいい」と判断される/自分が行くべきという意識が生まれません
時間割を配るだけで変わります
部署ごと、あるいはフロアごとに時間を割り振って、先に配ってしまう。これだけで参加率も回転も変わります。費用はかかりません。
| 時間 | 対象 | 想定人数 |
|---|---|---|
| 9:30〜10:30 | 営業部 | 30名 |
| 10:30〜11:30 | 管理部・経理 | 25名 |
| 11:30〜12:30 | 開発部 | 30名 |
| 13:30〜14:30 | 製造1課 | 30名 |
| 14:30〜15:30 | 製造2課 | 30名 |
| 15:30〜16:30 | 未受診者・フリー枠 | — |
速い項目(血管年齢、骨健康度など)なら測定1台で1時間に約28名さばけるので、1時間枠に30名を割り当てるのは現実的な設計です。
最後にフリー枠を残しておくのがコツです。会議が伸びた人、外出していた人がここで拾えます。
半日にせず、1日で回したほうがいい理由
「業務への影響を抑えたいので半日で」というご要望が多いのですが、費用の面では逆効果です。
スタッフの手配も機器のレンタルも1日単位なので、半日にしても金額はほぼ同額です。減るのは測れる人数だけです。
| 開催の形 | 総額 | 参加人数 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 半日・60名 | 140,000円〜 | 60名 | 2,333円〜 |
| 半日・100名 | 140,000円〜 | 100名 | 1,400円〜 |
| 1日・200名 | 140,000円〜 | 200名 | 700円〜 |
同じ費用で、時間割を組んで1日回せば1人あたりが3分の1になります。業務への影響は、時間割で分散させるほうが「全員が昼休みに抜ける」形より小さく済みます。
規模別の費用
骨健康度+血管年齢の2項目を1日で実施した場合です。
| 従業員数 | 必要な台数 | スタッフ | 総額 | 1人あたり |
|---|---|---|---|---|
| 100名 | 各1台 | 2名 | 140,000円〜 | 1,400円〜 |
| 200名 | 各1台 | 2名 | 140,000円〜 | 700円〜 |
| 300名 | 各2台 | 4名 | 280,000円〜 | 933円〜 |
| 500名 | 各3台 | 6名 | 420,000円〜 | 840円〜 |
1日7時間・税抜・交通費別途です。200名がいちばん効率の良い規模になります。これは1台で1日200名さばけるためで、201名になると2台目が必要になります。
従業員数が200名を少し超える場合は、2日に分けるほうが安くなることがあります。300名なら、1日で2台使うより、150名ずつ2日で1台のほうが機器代は抑えられます。見積シミュレーターで両方を比べてみてください。
測定項目の選び方
社内イベントは対象者が決まっているので、商業施設と違ってじっくり測る項目も選べます。ただし人数と時間の兼ね合いは見てください。
- 全社員に受けてもらいたい/速い項目。骨健康度、血管年齢など。1台200名
- 生活習慣を考えてもらいたい/AGEs、肺年齢。1台140名。禁煙や食生活の話につながります
- 働く世代のコンディション/ストレス・自律神経、脳活動。1台140名
- 運動施策につなげたい/体力測定、歩行姿勢。人数は減りますが、その後の施策設計に使えます
健康測定イベントは、従業員が自身の健康について考えるきっかけをつくる体験型コンテンツであり、健康診断や医学的検査ではありません。法定の健康診断に代わるものではなく、測定結果から疾患の有無を判断することもできません。
健康経営の取り組みとして実施する場合
測定結果を健康経営の指標として使いたい場合は、最初に「何を記録するか」を決めておいてください。当日に集計の形が決まっていないと、あとから数えられません。
- 参加率/もっとも使いやすい指標です。分母(対象者数)を先に確定させておきます
- 年度比較/同じ項目を毎年測れば推移が見えます。項目を変えると比較できなくなります
- 部署別の参加率/時間割を部署ごとに組んでおくと、自然に取れます
有資格者によるカウンセリングを付ける場合は、スタッフが1名増えます(費用は1名1日35,000円〜)。保健指導につなげる前提なら、これは入れておいたほうがいい枠です。
当日の段取り
- 会場は業務エリアの近くに/移動が長いと、それだけで参加率が落ちます
- 受付を分ける/3〜4台を超えたら専任を置きます。名簿チェックがある場合は特に
- 結果票を持ち帰れる形に/その場で印刷できる機器を選ぶと、後日の相談につながります
- 未受診者の拾い方を決めておく/最後のフリー枠と、後日の案内の出し方
よくある質問
Q1. 社内の健康イベントで参加率を上げるには?
A. 部署ごとの時間割を先に配るのがもっとも効きます。費用はかかりません。「都合のいいときに来てください」にすると昼休みに集中して行列ができ、諦めて帰る人が出ます。最後にフリー枠を残しておくと、会議が伸びた人を拾えます。
Q2. 半日開催にすれば費用を抑えられますか?
A. 抑えられません。スタッフも機器も1日単位のため、半日でも金額はほぼ同額です。減るのは測れる人数だけです。同じ140,000円でも、半日60名なら1人2,333円、1日200名なら700円になります。
Q3. 従業員200名だといくらですか?
A. 骨健康度+血管年齢の2項目で140,000円〜、1人あたり700円〜です。1台で1日200名さばけるため、200名がもっとも効率の良い規模になります。
Q4. 300名を超える場合はどうすればいいですか?
A. 1日で台数を増やす形と、2日に分けて1台で回す形があります。300名なら150名ずつ2日のほうが機器代は抑えられることがあります。見積シミュレーターで両方を比べてみてください。
Q5. 業務への影響を抑えたいのですが。
A. 時間割で分散させるのが最も影響が小さい形です。部署ごとに1時間枠を割り当てれば、各部署の離席は1時間以内に収まります。全員が昼休みに集中する形より、業務への影響も参加率も改善します。
Q6. 健康経営の指標として使えますか?
A. 参加率は使いやすい指標です。ただし分母(対象者数)を先に確定させ、当日に何を記録するかを決めておいてください。年度比較をする場合は、同じ項目を継続して測る必要があります。
Q7. 健康診断の代わりになりますか?
A. なりません。健康測定イベントは自身の健康について考えるきっかけをつくる体験型コンテンツであり、法定の健康診断に代わるものではありません。健診とは別の施策としてご検討ください。