2019年12月18日開催「体力科学の視点から健康経営を考える 労働安全衛生研究所の取り組み」

12月は、健康で長く働くためには”体力”が重要!ということで 体力科学の視点から労働衛生について日々研究されている労働者健康安全機構の松尾先生にお話頂きました。

「体力科学の視点から健康経営を考える 労働安全衛生研究所の取り組み」

◆講師:独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 主任研究員 松尾 知明 様

皆さんご存知の通り、少子高齢化が進んでいる日本では労働人口の減少が大きな課題とされています。一時は、作業の機械化・自動化が進み、労働者の体力が重要課題でなくなったと考えられた時もありましたが、これからは再び、病気を予防し年齢に関わらず元気に働き続けることを望む声が高まっていくと予想されます。

では、”元気に働く”ということはどういうことでしょうか。

多くの危険因子の中で死亡リスクへの影響が最も強いのが心肺持久力です。 心肺持久力とは、「心臓の体力」をあらわします。 中年期(50歳前後)の心肺持久力が低いと老年期(65歳~85歳)の医療費が高まることや、 自ら運動をしていない、またはメタボ労働者の心肺持久力(VO₂max)は 平均値より10歳~15歳程度上の数値というデータもあります。 つまり、労働者の体力を5~10%でも改善させることができれば、 疾病罹患状況の改善や健康レベルの向上につながり、医療費抑制や健康経営にもつながる可能性があるのではないかと考えられます。

現代の生活スタイル及び働き方は座位行動が非常に多くなっており、 労働時間が長い日本人は特に座位行動時間が長くなると言われています。 座位時間と疾病の関係は強く、糖尿病や脂質異常症のリスクが高まることも分かっています。

体力科学と宇宙医学

松尾先生はJAXAで宇宙飛行士の体力に関する研究を行っていたこともあるそうです…! その中で、微小重力環境に滞在する飛行士の身体変化が、加齢に伴う身体変化や、科学技術の恩恵で身体に負荷をかける機会が減った現代人の身体状況と似た側面があるため、宇宙飛行士のための健康対策が社会に役に立つのではないかという考えに至ったとのこと。

このような仮説を打ちたて、オフィス内でのトレーニングルーム実装に向けて日々研究を進めています。
しかし、会社での雰囲気やそもそもの運動嫌い、気持ち的に切替えが必要…など 社会的メカニズムに適応できるかどうか、課題はまだまだ多く残っています。 2020年には日本でオリンピック・パラリンピックが行われる予定で スポーツがどんどん盛り上がりを見せていきます。 ご自身の運動習慣について、この機会に一度振り返ってみてはいかがでしょうか。

健康測定機器体験

肺年齢計 スパイロメータ SP-370COPD肺per…禁煙指導などに見た目ではわからない肺年齢を測定。健康意識へとつなげます。

「心肺持久力」というキーワードがありましたが、 弊社では心臓のはたらきを測る機器は残念ながら持ち合わせていないため、 今回は「肺年齢計」をご用意しました。

皆様一生懸命取り組まれていて、実年齢より若い方ばかりで驚きました! 簡単に短時間測れる肺年齢計は、企業様からのレンタル依頼も非常に多く セミナー時もこれなら社内で使ってみたいとのお声を頂きました。 禁煙キャンペーンとあわせてのご利用もおすすめします!

次回予定

次回2020年1回目のセミナーのテーマは、「ストレスチェックの法令順守を利益向上に繋げる方法」です。

日時:2020年1月22日(水)15:00-16:55

場所:横浜駅ウエルネスセンター(相鉄ムービル6F 西区南幸2-1-22)※横浜駅から徒歩5分程度

講師:朝長 健太 氏  (株式会社産業予防医業機構 代表取締役社長 医師 労働衛生コンサルタント)

参加費は無料です。
今年度のセミナーも残り3回となりました。 皆さんのすすめる健康経営に少しでもお役立ちできるような内容をご準備して お待ちしておりますのでぜひ奮ってご応募ください! 次回以降のセミナーにつきましてもwebページにて随時お申込み受付しております! ご質問等ありましたら、些細なことでも下記までお気軽にお問い合わせ下さい。

お申込みはこちら

株式会社ウエルアップ 電話番号 045-317-7908(担当:望月)

メールアドレス ywc@wellup.jp