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転倒は“未病”のサイン?職場でも見逃せないリスク
健康経営を進める中で、見落とされがちなのが「転倒リスク」です。
特に高年齢の従業員が増える中、転倒は単なるケガのリスクではなく、未病(健康と病気の間)のサインとも言えます。
厚生労働省も「高年齢労働者の安全と健康の確保」において、転倒対策を重要な項目として位置づけています。
なぜ転倒リスクに注目すべきか?
- ✅ 職場での労災の約20%が「転倒」に関係
- ✅ 転倒がきっかけで仕事を続けられなくなるケースも
- ✅ 未病段階(筋力・バランス能力の低下)での対策が重要
職場での転倒=個人の問題とせず、組織で取り組むべき健康課題です。
職場でできる簡単セルフチェック(未病の兆候)
以下のような項目に心当たりがあれば、転倒リスクが高まっているサインかもしれません。
- つま先立ちが10秒以上できない
- 椅子から立ち上がるときにふらつく
- 足をよくぶつけたり、段差につまずく
- 靴のつま先がすり減っている
- 階段の昇降時に手すりが必要
➡ これらは“未病”状態の筋力・バランス低下の兆候です。
転倒予防のために企業ができる取り組み
① 定期的なストレッチ・筋力アップ体操
- 昼休みに5分だけでも下肢のストレッチ
- 「片足立ち」や「スクワット」を社内ルーティンに
- 壁新聞や動画を使って簡単に周知可能
② 職場環境のチェックと改善
- ゆるい段差・マットのズレなどのチェック
- 通路の確保、手すりの設置
- 明るさや床材の滑りやすさにも配慮
③ 転倒予防プログラムの導入
- 健康測定会(バランステスト・握力・歩行テストなど)
- 保健師・外部講師によるセミナー開催
- 健康意識向上と連動したポイント制度導入も有効
よくある質問(Q&A)
Q. 若年層でも転倒対策は必要?
A. はい、実は20代・30代でも転倒事故は起きています。
スマホ歩きや注意力低下による転倒もあり、全年齢層への意識づけが重要です。
Q. 転倒対策を「健康経営」として位置づけていいの?
A. もちろんです。
筋力・平衡感覚の維持は未病改善の観点でも重要であり、厚労省のガイドラインでも明確に記載されています。
まとめ|転倒予防は「身体の異変に気づく第一歩」
- 転倒は未病の兆しを示すシグナル
- 放置すれば、離職・介護リスクにもつながる
- 企業として“予防できる環境”を整えることで、健康経営の効果が大きく高まります
まずは今日から、1分のバランスチェックを始めてみましょう。