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「立ちくらみ=未病のサイン」かもしれません
「立ち上がった瞬間、ふわっとして視界が暗くなった」
職場でもよく聞くこの現象、実は転倒リスクの重要なサインです。
立ちくらみは、健康でも起こる一方で、
自律神経の乱れや低血圧といった“未病状態”に関係している場合があります。
なぜ立ちくらみが転倒事故につながるのか?
- 立ち上がることで一時的に脳への血流が減少(起立性低血圧)
- 平衡感覚の乱れにより体勢が崩れる
- 咄嗟に支えがないと、そのまま転倒へ
特に以下の条件では、リスクが高まります:
- デスクワーク中心で運動不足
- 低血圧・貧血・ストレスがある
- 夏場や空調による脱水傾向
- 昼食後の眠気や血糖変動
“未病”としての立ちくらみを捉える視点
神奈川県が推進する「未病」概念では、
「病気ではないが、健康でもない状態」に早く気づくことが大切とされています。
立ちくらみはまさに、
病気ではないけれど、身体の調子が崩れ始めているサイン。
この段階での対処が、
将来の転倒事故や体調不良の予防につながります。
職場でできる具体的な対策
① ヒヤリ・ハットの共有
- 「ふらついた」「危なかった」など小さな体験を報告しやすくする
- 匿名でもOKのフォームやアンケート導入が有効
② 環境面の整備
- 立ち上がる場所に手すりや支えを配置
- 昇降デスクや椅子の高さを見直す
- 水分補給しやすい環境づくり(常温水の配置など)
③ 健康管理支援
- 定期的な血圧測定の実施
- 自律神経測定機器や健康チェック機器の導入(レンタル活用も)
- 血糖値・脈拍のセルフチェックを促す社内キャンペーン
よくある質問(Q&A)
Q. 若い人でも立ちくらみから転倒することはありますか?
A. はい。ストレス・睡眠不足・低血圧・貧血などが背景にあると、
年齢に関係なく立ちくらみを起こし、転倒に繋がることがあります。
Q. 頻繁に立ちくらみがある場合、医療機関に行くべき?
A. 1日に何度も起こる、ふらつきが続く、意識が飛ぶなどがある場合は、
迷わず医療機関の受診を推奨します。
それ以外でも「未病」段階で生活習慣の見直しを意識しましょう。
まとめ|「小さな立ちくらみ」が大きな事故の前兆かも
- 立ちくらみは転倒リスクを高める未病のサイン
- 職場環境や行動を見直すことで、事故は未然に防げる
- 従業員の“気づき”を活かす文化づくりが、健康経営につながる
ふわっとした瞬間に、職場の安全を考えてみましょう。